おひとりさま起業倶楽部

突き抜けた才能はない。何かを極めた訳でもない。だけど、自由に生きるために起業したい!

「はたらく」って、「しごと」ってなんだろう

 

そ私は20歳の3月に、一番最初の会社に入社しました。今から13年前です。本社4名(社長含む)、分室2名、総勢7名の小さな会社でした。

 

私は分室に配属され、10歳年上の上司と先輩と一緒に印刷工場の中の制作室で仕事をすることに。当時のことはあまり覚えていませんが、新人研修みたいなものはありませんでした(笑)。イラストレーターとフォトショップの使い方を知っているというだけで、印刷に関する知識もデザインに関する知識もゼロでしたが、仕事をする中で覚えていきました。

基本的に朝から朝まで仕事をしていましたが、勤め先と実家が激近だった+実家住まいだった+若かったので、本当に楽しく働いていました。けれど、「はたらく」とはどういうことか、「しごと」とはなんなのか、ということは一切考えたことはありませんでした。

社会人6年目、給料が年々下がっていくことに納得がいかなかった私は、転職します。そこで出会った上司ハリスンさん(仮名)によって、私は初めて「はたらく」ということ、「しごと」というものについて教えられました。

 

「はたらく」ってなんでしょうか。コトバンクさんに聞いてみました。

仕事をする。労働する。特に、職業として、あるいは生計を維持するために、一定の職に就く。「朝から晩までよく―・く」「工場で―・く」「―・きながら資格を取る」
機能する。また、作用して結果が現れる。「薬が―・いて熱が下がる」「引力が―・く」「機械がうまく―・かない」
精神などが活動する。「知恵が―・く」「勘が―・く」
悪事をする。「盗みを―・く」「不正を―・く」
文法で、用言や助動詞の語尾が変化する。活用する。「五段に―・く動詞」
動く。体を動かす。
出撃して戦う。

 えっと、ピンときません(笑)。強いて言うなら、7番が一番しっくりきます。ビジネスマンは一種のアスリートだ!と思うので。

じゃぁ、「しごと」ってなんでしょう。コトバンクさんに聞いてみましょう。

何かを作り出す、または、成し遂げるための行動。「やりかけの仕事」「仕事が手につかない」
生計を立てる手段として従事する事柄。職業。「将来性のある仕事を探す」「金融関係の仕事に就く」
したこと。行動の結果。業績。「いい仕事を残す」
悪事をしたり、たくらんだりすること。しわざ。所業。「掏摸(すり)が集団で仕事をする」
《「針仕事」の略》縫い物。裁縫。
力学で、物体が外力の作用で移動したときの、移動方向への力の成分と移動距離との積。単位はエネルギーの単位ジュール、その他ワット秒ワット時など。

 こっちはちょっとわかります。何かを成し遂げるための行動。ちなみに、どちらも今初めて調べました。

 

さて、ハリスンさんにはこう教えてもらいました。

「しごととは『事』に『仕える』こと」

「はたらくとは『周りの人(傍)』を『楽』にすること」

社会人8年目くらいだった私は、それぞれ「プロであれ」「サービス精神を持って、人に尽くせ」という意味だと受け取りました。

自分の職業(私の場合はグラフィックデザイナーであるということ)に真摯に向き合うこと、いつまでも学び続けること、誇りをもつこと、謙虚であること。

会社で働く一員として、社会に出た人間として、社内外問わず関わってくれる人たちに感謝し、いつでもプラスの気持ちを与え続けること。その人たちのために動くこと。

合っているのかはわかりませんが、自分の中でそう定義したことで、次に考えなければいけないことがわかってきました。「プロって何?」「グラフィックデザイナーって何する人?」「何が人のためだろう?」などなど、お題がどんどん出てきます。

考える→その定義に基いて行動してみる→定義が間違っていないか考える…

自分が成長する度に、周りの人が変わる度に、定義は変わりバージョンアップされていきます。それでも、考えることをやめないこと。社会人としてしなければいけないことは、業務をこなすことではなくて、考えることなのではないでしょうか。考えて出した定義に基いて行動するときの手段が、自分に与えられた業務なのだと思います。

 

新卒で入ってきたあなたには、このことを一番最初に伝えたかったのですが、会社の状況がまったくそれを許しませんでした。でも、考え始めるのはいつだって良いと思います。早ければ早いだけ良いとは思いますが、私は社会人8年目に考え始めても、とりあえず生きています(笑)。

日々の業務に追われてくたくたになって「私はどうして働いてるんだろう?」「どうしてこんなに仕事してるんだろう?」「どうしてこんな仕事してるんだろう?」と思ったら、「しごとってなんだっけ?」「はたらくってなんだっけ?」と考えてみてください。次に考えるべきこと、とるべき行動が見えてくると思います。

 

「しごと」って面白い、「はたらく」って楽しい、面白くて楽しいことでお金がもらえるって幸せ。何もかもいやになる時もあるけれど、最終的に私はいつもそこにたどり着きます。