おひとりさま起業倶楽部

突き抜けた才能はない。何かを極めた訳でもない。だけど、自由に生きるために起業したい!

【新卒の君へ】「できない」と言う責任

「できません」って、仕事で言うのはいけないことだと思っていませんか?私もずっとそう思っていました。けれど、ハリスンさんに「できないってきちんと言うことも責任なんだよ」と教えられたのです。

 

「できない」と言うのは悪いこと?

 

なぜ「できない」と言うことがいけないことだと思うのでしょうか。理由はきっとこんな感じかと思います。

  • やる気がないように思われる
  • 責任感がないと思われる
  • 能力が低いと思われる
  • 仕事なんだから、できないという概念自体だめ

 

でも、本当にそうでしょうか?

 

 

ひとつずつ考えてみましょう。

まず、「やる気がないように思われる」。「できない」と言うか言わないかにかかわらず、やる気がない人はさすがに見ていてわかります。そして、その人の中に「本当に」やる気があるかどうかは「できない」と言うか言わないかとは関係がありません。ただ、「やる気がないように思われたくない」という気持ちはわかりますし、そう思っているということ自体は、私はとても好ましく思っています。きっと、私以外の先輩や上司も同じはずです。なので、「できない」と言ってはいけない理由にはなりません。

「責任感がないと思われる」、これも「やる気がないように思われる」と一緒ですね。

次は「能力が低いと思われる」。これはねぇ…私がすごく駄目だと思う事のひとつです。「本当は能力が高いのに低いと思われるのが嫌だ」「能力が低いことがばれるのが嫌だ」という気持ちからだと思いますが、ここにこだわってる人にろくな人がいないと思うのは私だけじゃないと思います。別の機会に詳しく書きますが、特に新卒のうちは能力なんて誰も気にしてません。それより大事なことがたくさんあるからです。なので、これも違います。

最後、「仕事なんだから、できないという概念自体だめ」。たまにこういうこと言ってる人がいますが、本当に困ります。「仕事なんだから、できないと言ってほったらかしてたらだめ」というのならわかりますが。「できない」というのは事実の話です。事実をきちんと把握するのは、とても大切なことですよね。

そうです、『「できない」という事実』を把握することが、仕事ではとても大切なんです。

 

良い「できない」と悪い「できない」

 

仕事はたくさんの人がプロ意識を持って成り立たせているものです。最高のパフォーマンスを行うことで、みなそれぞれの責任を果たします。この、「最高のパフォーマンスで責任を果たす」ということが、大切です。

最高のパフォーマンスを果たすには、何が必要なのか。情報、道具、日数など、最低限必要なものはたくさんあります。必要なものが揃わない場合でも、経験や技術でカバーすることはできます。でも、熟練の大工さんも材料がまるでなければ家を建てることはできません。当たり前ですね。しかし、大工さんはプロとして家を建てなければなりません。では、どうするか。「材料がなければできないよ。せめて○○と●●があったらなんとかするんだけど」と掛け合うでしょう。

これが、良い「できない」です。悪い「できない」はこの逆、解決策を提示しないでただ「できない」と言うことです。

 

「できない」と言うことで果たせる責任

 

さて、「できない」ときちんと言うことも責任=「できない」と言わないことが無責任ということですね。何故でしょうか。

仕事はみんなでするものです。「できない」と言う相手がいるということは、依頼主がいるということです。あなたが「できない」と事前にきちんと言えずに締め切り当日を迎えたらどうなるでしょうか。周りはみんな、あなたが締め切りの日に出来上がったものを持ってきてくれると思って、さまざまな準備を進めています。しかし、当日にできていなかったら。大混乱です。しかし、数日前に「これくらいしかできません」と相談していたらどうでしょうか。あなたより経験豊富な先輩や上司がカバーしてくれるはずです。あなたは出来る限りのことを精一杯やり、何の問題もなく締切日を迎えられます。

これが「できない」ときちんと言うことで、責任を果たすということです。

「できない」と言うことは、すべてを放り出すことではありません。「できる」ようにするための方法です。

 

「できない」を上手に言えるようになると、気持ちも楽に、そして上手に仕事が上達できるようになると思います。