おひとりさま起業倶楽部

突き抜けた才能はない。何かを極めた訳でもない。だけど、自由に生きるために起業したい!

【新卒の君へ】先輩にできること

エミリーの退職が決まりました。エミリーの退職に、私の退職は全く影響していません。私が退職することを伝えた時には、エミリーの中で退職の意思が決まっていました。他の人に辞めたいとこぼしていたということを小耳にはさんでいましたが、私自信はエミリーから相談を受けていません。

私は少しずつ信頼関係を築けていると思っていましたが、実際には私が思っている程には繋がっていなかったということです。けれど、不思議と「私はこんなに頑張ったのに、エミリーは応えてくれなかった」という気持ちにはなっていないのです。「私は頑張ったつもりだったけど、エミリーには届いていなかったんだなぁ」と思いました。やり方が正解じゃなかったんだな、と。まだまだ自分の考えが整理できていないですが、私はもっと自分の立ち位置をはっきりとさせるべきだったのかもしれません。指導者なのか、受け止め役なのか、守護者なのか。

私の中には色々な気持ちがありました。色々なことを教えてあげたいという指導者になろうという気持ち。特殊な人が多い会社に急に放り込まれた不安や、まだ無くならない甘えをいったん受け止める人間でいようという気持ち。周りの大人気ない人たちから、しばらくはエミリーを守ろうという気持ち。けれど、全てを一人で担うのは、無理がありますし、私はそれができる器ではありませんでした。臆病すぎるのです。

指導者は時に厳しくあらねばならないので、嫌われることと背中合わせです。私はエミリーに嫌われることを恐れてしまいました。受け止める人間は、エミリーがどんなに甘ったれたことを言っていても、「そうかそうか」と言わねばなりません。そこで「違うんじゃない?」と言いだすと、受け止めてもらえず指導された形になってしまいますから。けれど、私は受け止めきることができなかった。そして、守るためには、時に周囲と戦わなければなりません。私は、なんとか築いた他の人との脆い信頼関係を信じきることも捨てることもできず、半端な戦いしかできませんでした。ついでに、私は人と戦うことが苦手です。

 

今思うのは、私を育ててくれた上司たちは、なんて強くて賢く愛情深い人たちだったのだろうか、ということです。新卒と、それに対応する人が10歳以上年が離れていることはザラです。私の時もそうでした。だから、いまどきの子がどうこうとは言えないんですよね。私が新卒だった頃も、きっとそう思われていたのです。それでも、なんとか社会で生きていけるようにしてくれました。

エミリーが辞めてしまうのが、私のせいだとは思っていません。私ができることを全てやっていても、エミリーは辞めることを選んだかもしれません。けれど、私はもっとエミリーの為にできることがあったのです。それをするのを「今」ではなく、自分の都合に合わせて延ばしてしまった。それは事実です。

 

もうどうしようも無いことではありますが、もう少し、じぶんの気持ちや頭を整理してエミリーを送り出したいと思います。