おひとりさま起業倶楽部

突き抜けた才能はない。何かを極めた訳でもない。だけど、自由に生きるために起業したい!

学校帰りに馬に追いかけられる

お題「通学路の思い出」

ちょっと時間がないので、小話(?)を。

 

中学生のころ、私は湖が有名な田舎町に住んでいました。人口より牛の数の方が多い町で、私はその町が今でも大好きです。

さて、通っていた中学(町に1つしか中学がなかった)は崖の上にあり、私の家は崖の下にありました。中学校に行くにはぐるーーーーっと崖の下にある牧場を迂回しながら坂道を登っていかなければなりません。中学と家を両端に、U字を描く感じですね。Uの中には牧場があります。このU字の道を歩くと30分くらいかかるのですが、直線距離だとかなり近いのです。なので、行きはきちんと迂回して道路を通っていましたが、帰りは崖をすべり降り、牧場の中を突っ切ってショートカットしていました。牧場には馬がいましたが、いつもU字の底の方にいたので、U字の中ほどを突っ切る分には問題ありませんでした。

が。

ある日、友人と二人で崖を降りて牧場に入ると、いつも突っ切っている線上に馬が2頭いました。後ろは崖なので、戻ることはできません。左手(U字の底の方)には馬がたくさんいるし行き止まり、右手は森、そして、前には馬(なんか目が合ってる気がする)です。仕方がないので、森の中へ急ぎました。森の中に入ったことはありませんでしたが、向こう側から森を眺めたことはあります。たぶん、そこへ出るだろうと思ったのです。

途中で後ろを振り返ると、なんと馬が2頭ついてきている!!さらにスピードをあげて走り、やっと視界が開けてきた!やっぱりあそこへ出るんだ!と思ったら…

 

バラ線!!!!

 

oh…!!

 

50センチ程の間隔で張られたバラ線、そして、その向こうには小川。バラ線をくぐれても、小川に入って渡らなければなりません。しかし、後ろからはぱっからぱっからとお馬が近づいてきています。困ったことに、学校指定のかばんはランドセルのような形で、けっこうな厚みがありました。バラ線の間を抜けられるか…?

バラ線にあちこちひっかけながら必死でくぐり抜け、小川をざばざばと渡って低い土手を登り、やっとの思いで振り返ると、バラ線のすぐそばで馬がこちらを見ていました。

間一髪…!!!

 

因みに、私と友人が馬と目があって「ヤバい!!」と思ったのは身の危険を感じだからではありません。人に慣れた馬だったので、そのあたりはあまり心配していませんでした。それよりも、馬が騒いだりして牧場を通り抜けていたことがバレる方が恐ろしかったのです。

 

もちろん、その後は一度も近道を使いませんでした。