なぜオタクは物知りなのか
「オタクって物知りだよねー。どうして?」
…と、よく聞かれます。私は非オタクの友達がほぼいないので、オタク故の物知り度がどのラインからなのかはわかりませんが、なんとなく思い当たることを書いてみます。
オタクはどうして物知りなのか。
「オタクになるために欠かせない素質」×「友達が少ない」=「物知りオタクの誕生」ではないかと思っています。飽くまでも、私と、私の少ない友人たちを見て感じたことですが。
まず、「オタクになるために欠かせない素質」ですが、私の周りではこれを「オタク性」と呼んでいます。何かに対して興味を持ち、それについてとにかく調べまくる、吸収しまくる性分のことです。凝り性と言っても良いのかもしれません。とにかく、興味を持ったものに対して全ての事を知りたいと思うんですよね。
そこから先は、独自の(時にはアクロバティックな)解釈をしていく者、他分野との混ぜるな危険を楽しむ者、布教活動にいそしむ者などなど様々なタイプに分かれていきますが、スタートはとにかく「知る」という行動なのです。
ただし、これだけでは「物知り」にはならないですよね。その分野に対してよく知っている人でしかありません。ここから「物知り」と思われるようになるには、「友達が少ない」という状況が必要になります。
私は会社でよくこんな光景を目にします。
A子「ねぇねぇ、これってなんだと思う~?」
B子「えーなんだろう?知ってる?」
C子「えー知らなーい」
A子「ねぇもしかしてさー、○○なんじゃない?」
B子「えーうっそー?」
C子「あ、それかさ、●●なんじゃない?」
B子「あー、ありえるかもー」
友達が多い=話す相手がいると、こういう会話ができますよね。けれど、友達が少ない=話す相手がいないと、こうなります。
「これってなんだろう…?○○かな…?違うか、●●か?…ググるか」
1行です。だって、話す相手がいないから。そうして検索をし、「へぇ…」と思うのです。話す相手がいないので、「へぇ…」と思って終わりです。…さみしくなんてないもん!
さて、先にあげた興味の対象について調べまくる性分のせいで、オタクは検索能力が高くなっています。オタクは知りたいことを瞬時に知る技術を身につけているんですね。先にあげた女子3人の会話を耳にしたオタクは、2行目、B子の「えーなんだろう?知ってる?」の時点で検索をしており、3行目のA子の「ねぇもしかしてさー、○○なんじゃない?」の頃には正解にたどり着いています。
しかし、友達が少ない=人と話すのが苦手故に調べても「それって△△らしいよ!」と会話に割って入ることはできません。B子の「あー、ありえるかもー」を聞きながら「ありえねーよ」と思っているだけです。そして、万策尽きて(?)周りに聞いて回っている女子3人がオタクのところへたどり着いた時に、初めてその話題を聞いたような顔でこう言うのです。
「あぁ、それ、確か△△ですよ」
自分もついさっき知ったのに!話が聞こえてたとも言えず、今調べたとも言えず、いつぞや本で読んだことある的な言い方をしてしまうオタク!しかし、女子3人は「へぇ~そうなんだー!よく知ってますねー!」と感心顔。
…物知りなオタクはこうしてできあがっていくのです。うん、私だけかもしれないですけどね。