おひとりさま起業倶楽部

突き抜けた才能はない。何かを極めた訳でもない。だけど、自由に生きるために起業したい!

「それ」を省略してはならない

赤い口紅が欲しいなぁなんて思って、今流行りのインスタ検索なんてものをやってみたんです。そうしたら、「今日は〇〇メイクをやってみた」という投稿があったんです。私も買った美容雑誌に載っていたメイクだったのですが、本当にまんまだったんです。雑誌に載っているメイクをそのままやる人って本当にいるんだなぁという驚きもさることながら、その再現度の高さに驚きました。コメントを見なくても、雑誌に載っていたメイクだってわかったからです。ポイントを押さえて完全再現していたんです。

 

その時ふと思い出したのが、母が言っていた言葉。「トルソー買いする時は、アクセサリーも全部買わないといけないんだよ」。

私は洋服をトルソー買いしたことがありません。前職場でトルソー買いしかしないという人がいて、トルソー買いする人って普通に実在するんだなぁと驚いたことがあります。ちなみにその人は、アクセサリーも全部買っていました。いつもオシャレで可愛くて素敵な人でした。その人は「私がセンス良いんじゃなくって、トルソーに服を選んだ店員さんの完全再現なだけなの」と笑っていましたが、完全再現だということが大切なんですよね。

 

雑誌に載っているメイクしかり、店頭のトルソーしかり、プロが細部にまでこだわったコーディネートです。何かを足すことも引くこともできたけれど、それをせず完成させたのです。だから、メイクだったらチークはその色でその入れ方でなければいけないし、トルソーだったらそのネックレスでなければいけないのです。「ピンクのチークないからオレンジでいいや」とか「服だけ買って、アクセサリーは付けなくてもいいや」ではダメなのです。だって、プロと素人の差は、その省略したり変更したりしたくなってしまう部分なのだから。

もちろん、何度も再現を経験するうちに、代替可能なポイントは分かってきます。自分流のアレンジは、それからにしなくてはなりません。「同じピンクのチークでも、自分には黄みよりのこっちの色の方が似合うな」とか「ネックレスは前から持っているこれでも合うし、こっちの方が好きだな」とかがわかってくるのです。「これでいいや」ではなく「これがいい」になるんですね。

 

さて、私も真面目に化粧をしようと、インスタグラムで見たのと同じ、雑誌に載っていたメイクをしてみました。自分と母とが持っているアイシャドウやチークを総動員して、雑誌使用色に近い色を選び、塗り方にそって塗っていきました。何一つ省略せず、雑誌通りに丁寧に。

果たして。

私もその顔になりました。雑誌でメイクを提案しているメイクアップアーティストさんはすごいなぁ。素人でも再現できるように、そしてある程度どんな顔でもそれっぽくなるように提案してくれてるんだもんなぁ。

うぅん、今っぽい顔だ…と満足しながら、歯医者に行きました。だって、今日の予定は歯医者しかなかったんだもん。